Niisanの波乱万丈記・・・
YAESU FT-51 バックアップ電池を交換してみた
八重洲無線とケンウッドが元気な時代の
昔のアマチュア無線ハンディー機 YAESU FT-51。
こんなやつ。
ネットにあった海外向けのFT-51Rの写真。
今となってはデカい部類になるんだろうね。
このスペックで当時はコンパクトな方でした。
ケンウッドのTH-78とかはまだデカかった気がする。
デザインがかっこいいし、防滴だし、2波同時受信可能。
発表されてから欲しくてね。
当時、若くてお金が無い中に発売まもなくで新品購入した無線機。
周波数を表示するマイクと一緒に。
今みたいにハンディで3万~の様に安くはなくて、
軽く5万超えていたと思う。
買ったのは地元で当時有名で今は潰れてしまった無線機屋。
あの無線屋、中心街から引っ越してから一気に傾いた感じしましたけどね。
でも、見方を変えれば無線機がバカ売れしていた時期にたっぷり蓄えて老後に
店舗兼自宅で新築して引っ越して、計画的に辞めたとみれば「お見事」です。
それはさておき、
バブル景気の設計と異常なアマチュア無線ブーム時代のMADE IN JAPAN。
買って以来、ハンディーとして、車載として使い倒して・・・
20年近くなる・・のか。(あ~歳は取りたくない)
モービルで当時は5W運用で本体が熱くなり、
車内で直射日光にされされながら熱くなり、
冬は極寒で凍りながらと過ごしても、故障せずに今に至る。
晩年はもっぱらエアバンドの受信で活躍していたが、
ここ5年近くはずっと電源いれず、バッテリーも放電しきっていたので
内蔵リチウムがずっとメモリ保持していたんだと思う。
最近、おもむろに出してみるとメモリ保持が出来なくなっていました。
電池を変えると「初期値」になってしまい受信機で使うにはちょっと不便。
もっと延命させたいので修理してみた。
BT1001という電池が使われていた。
BT1001はメーカーの部品番号らしい。
大きさ等を調べると「CR1025」という電池らしい。
専用タグ付きなのでメーカーに保守部品で注文するのが早い訳ですが、
「20年前の商品。部品があるのだろうか」
「仮にあっても値段が1000円近いだろうな」
と、いう訳で身近の物で交換できないかと考える訳です。
----------考える----------
・電池のスペースを考える
スピーカーとライトスイッチの隙間にある電池でスペースは無い。
同じ大きさの電池しか入らない。
・他の同等品は無いかを考える
電池タグも独特の形、電池の大きさも普通ではない小さいサイズ。
まず、簡単に入手可能な互換品はなさそう。
無いなら作ればよい。
これがエンジニアの発想。
単純に部品を交換するのはチェンジニア。
エンジニアに倣ってみる。
----------具体的にしてみる----------
・まず電池をどうするか
BT1001はCR1025。
電圧は3Vで容量は30mAのリチウム一次電池。
これは大型量販店で売ってる。
多分パナ製で300円位。
・タグはどうするか
ビニール線から数本抜いて細い線を作って
ショートしない様加工してはんだ付けすることにする
・リチウム電池に熱を加えてパンクしないか?
パンクしたらその時はその時。
厚さ1ミリ程度の電池両面に半田コテ当てるので激熱くなるのは必至。
保冷剤敷いて冷却しながらピンポイントで短時間勝負をしてみる。
保冷剤に付く露はどうするか。→ちょっとぐらいなら大丈夫だろう(身勝手)
----------調達----------
CR1025を量販店で買うのは最後の手段
タグ付きであるかを物色するも「無い」。
次に電池だけで100均にあるかを物色してみる。
一般的なCR20xxシリーズはあるんだがCR10xxになると全滅。
当たり前かもしれん。需要がそうはない。
ダイソーにCR1220があった。
調べてみると容量が35mA程。
大きさはCR1025と比べて2ミリ大きく、厚さが0.5ミリ薄い。
2ミリ位ならなんとかなりそう、厚さが気持ち薄いのはまぁよい。
容量はCR1025より0.5mA多い。
このサイズなら0.5mA程度でも多い方が良い。
ビニール線は工具箱にあったのを数センチ。
被覆はがして解して数本撚って作成。
----------製作----------
半田のノリを良くするために電池の表面を紙やすりで擦る。
メッキ剥がしと凹凸付ける為。
パックの保冷剤にティッシュ敷いて電池を置き、配線の極性を見ながら半田付け。
ピンセットでの作業。
半田付けした場所をやすりで馴らすと同時に余計な半田を削る。
絶縁用にセロテープを全面に貼って終わり。
----------取付----------
外した電池と同じ条件で半田付けする。
細かいので注意する。
あとコテ当てすぎると基盤や本体壊れるから注意。
組上げて本体をリセットする。
----------結果----------
無事にメモリ保持。
受信もOK。
ダミーロード繋いでの送信も問題なし。
治りました。
※修理試す方は自己責任で。破損や怪我などしても一切責任は負いません。
またリチウム電池は半田コテなどで加熱するとダメージ大きく、破損、破裂の危険があります。
・2波同時受信
・広域受信
・乾電池で2W運用可能
・電圧が4Vまで下がっても動作する
こういうハンディは少ないからこれからも壊れるまでお付き合い。
この無線機の頃の「ザッ」と言うスケルチ音が大好き。
個人的に「名機」かな。
これに代わる新型ハンディに出会えない。
開局して以来、色々な無線機買って使っていたけど、
手元に最後まで残った無線機はこれだけ。
未だに壊れずに常に性能と機能を満たしてくれる。
少し愚痴。
今のハンディは充電池使用が主流。
さらに充電池があまり持たないうえに
乾電池だと1Wほどの出力しか出ないのが多く乾電池運用は蚊帳の外。
もっと省電力で乾電池でも2~5Wだせて
コンパクトで2波同時受信+広域受信なら一考の価値あるのだが。
デジタルは時代だから搭載するのはいいが
交換充電池の値段が高い上に寿命サイクルも早い。
更に、年数経てメーカーの景気都合で
交換充電池が代替無しでいきなり生産終了なったら使い物にならなくなる。
これ解ってると、乾電池の運用出力と時間って意識する。
ハンディは年数経ても性能が変わり栄えしないから
ホイホイと買い替えるまでの機材ではない。
乾電池1W未満じゃキャンプの連絡程度でまして災害時なんぞ使い物にならん。
至近距離交信ならアマ無線でなくて特小で済む話。
不要に免許も時間かけて金と電波使用料も払うのはアホ臭いになる。
メーカーは技術無く作れない訳でないけどやらない。
こういう需要を見ていない。
それで売れない売れないとメーカー以外の顧客や社会のせいにする。
今の日本の一番ダメな姿勢だとおもう。
似たり寄ったりのカルテル新商品でなく、
他メーカーを超える物を作る努力しないと。
良いモノなら買うんでないかねぇ。
200wで5~60万と値段付けて平気で売っちゃうわけだし。
売れてるのかしらんけど。
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- tom
- 2016/08/15(Mon)11:22:33
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